タカの備忘録

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運動後の疲労回復と糖質補給

運動後の疲労回復と糖質補給

【目次】

 

┃運動中のエネルギー

運動時はATPを合成するため糖質と脂肪がエネルギーとして使用される。

その割合は運動強度により変化する。

運動強度が低い時は脂肪の割合が多く、強度が高くなるにつれて糖質の割合が増える。

これは脂肪のほうがエネルギーに変換するまでの過程が多い為。

高強度運動時は早急にエネルギーが必要な為利用割合が増える。

問題は体内での貯蔵量になる。

個人により差はあるが脂肪はフルマラソンを10回以上走れる量のエネルギーを溜めているが、糖質は1600~2000カロリー程度でフルマラソンを1回も走る事ができない。

その為運動をする際には糖質の補給が重要となってくる。

 

糖質の貯蔵量

糖質は主に体内の筋肉と肝臓に貯蔵されている。この糖質の貯蔵体がグリコーゲンとなる。

割合は筋肉が80%肝臓20%程度となる。

運動中、筋グリコーゲンは解糖系エネルギー供給として利用される。

肝グリコーゲンはグルコースに変換された後に血液中に放出され、脳や筋肉のエネルギーとして利用される。

 

運動による筋グリコーゲン量の変化

中・高強度の運動をすることで筋グリコーゲンは減少する。

特に持久走のように一程度で運動を続けるような運動でより多くのグリコーゲンが使われる。

筋グリコーゲンの増減により運動パフォーマンスが良くなったり、悪くなることがわかっている。運動中に筋グリコーゲンを枯渇させないことで疲労を抑えパフォーマンスを発揮することができる。

 

運動前・中・後の糖質摂取

・運動前の糖質摂取

長時間運動時は事前に体内のグリコーゲンを増やす事がパフォーマンスアップに効果がある。事前にグリコーゲンを増やす方法としてグリコーゲンローディングが用いられる。

これにより体内のグリコーゲン量を通常時の1.5倍程度に増やすことができる。

グリコーゲンローディングは様々な方法があるが、現在は3日前からトレーニング量を減らし高糖質食を摂取する方法が用いられる。

ただしこの効果は競技者レベルや消化・吸収能力等により個人差がある。

実際に取り入れる場合は事前に何度か試し自分に適した方法を見つける必要がある。

 

・運動中の糖質補給

長時間の中・高強度運動時は運動中に糖質を補給することでパフォーマンスが上がることが

わかっている。

理由は糖質補給により血糖値の低下が抑えられる・糖質をエネルギーに変換する速度を維持できる・体内に貯蔵されているグリコーゲンを節約できる為。

 

糖質はグルコース>フルコース>ガラクトースの順に吸収が早い。腸で吸収後、

グルコースはそのまま筋肉に取り込まれる。

他は一度肝臓に送られたのち筋肉に取り込まれる。

 

実際に摂取する際はグルコースだけでなくフルクトース・ガラクトースを一緒に摂取した方が単体摂取よりもエネルギーになる速度が速い。

 

・運動後の糖質補給

運動後に糖質を補給することにより回復を早めることができる。

回復には

・運動後30~60分までの素早い補給

・それ以後の回復

の2段階に分けて考える。

運動後30~60分の回復はインスリンによるエネルギー吸収とGLUT4による吸収がある為

回復に大きく影響する。

60分以後は主にインスリンによる吸収となる。

 

運動直後は体内への取り込み速度が早くなる為、運動後はできるだけ早く糖質を摂取することが望ましい。

 

運動後4時間までの回復を考えたときは

1.0~1.2ℊ/体重/時 以上の糖質摂取で筋グリコーゲンの回復を最大化できる。

この際、一度に多くとるよりも、15・30分おきなど細かく摂取する方が

インスリンや血中グルコースを高い値で維持できる為、効果がある。

1時間以上の高強度運動後、翌日までに筋グリコーゲンを回復させるには

6~12ℊ/体重/日の糖質摂取が推奨される。

5g/体重/日以下になると8割程度しか回復しない。

 

運動中と同様、糖質は複数の種類で摂取した方が回復が早い。

筋グリコーゲンはグルコースの摂取で回復が早い。

肝グリコーゲンはフルクトースの摂取で回復が早くなることがわかっている。

これは体内での代謝経路の違いが影響する。

 

糖質のみでなくタンパク質と一緒に摂取することにより糖質単体よりも多くのインスリンが出る為、さらにグリコーゲンの回復を促進できる。